相談前
【事故の概要】
相談者が交差点で赤信号で車両を停止させていたところ、後方から相手車に追突された。
【相手方の主張】
相手方は、治療代とは別に賠償金として50万円の提示をしてきた。
【相談者の悩み】
相談者は、賠償金の額50万円が妥当ものなのかどうか不明であったため、妥当な金額を知りたい、妥当でなければ弁護士に依頼して妥当な金額の回収をしたいとのことでした。
受任後
【交渉の過程と結果】
受任後、相手方保険会社に連絡を取り、治療に関する資料を弁護士あてに送付するように依頼しました。届いた資料に基づき、賠償額を計算したところ、妥当な金額が約90万円であることが判明しました。90万円を提示したところ相手保険会社の回答は、80万円であれば応じるというものでした。
本件では追突事故に相手方と争いがないものの、訴訟になった場合には主婦の休業損害の労働時間を、通院日丸一日で計算をするか、通院にかかる時間で計算をするかで争いが生じるおそれがったため、訴訟にしても妥当額90万円が確実に認められるとも限らない事案でした。
依頼者も訴訟を希望していなかったため、80万円で示談を受け入れる了承をもらったうえで、最後に少し上乗せ交渉をし、83万円での示談となりました。
依頼後三週間、相手保険会社から資料が届いてから一週間の早期解決で、33万円が増額されることになりました。依頼者が弁護士費用特約に加入していたため、弁護士費用の自己負担がありませんでした。
弁護士からのコメント
主婦の休業損害については、訴訟後には争われがちで、痛みの状況によって認定が変わるため、訴訟前には判決が予測しづらい面があります。
今回の事件は、訴訟となった場合に、相手の提示額から下がる可能性も考慮して、依頼者が訴訟前での和解を決断されました。
保険会社の提示額が妥当かどうかはわからない場合には、一度弁護士にご相談ください。弁護士に頼むと長くなり、費用もかかるという印象があるかもしれませんが、弁護士費用特約に加入していれば、自己負担がないことが多いですし、争点が少なければ、交渉だけで早期に解決することもあります。